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特集

非認知能力を育むワーキングメモリー

2021年5月17日

非認知能力を育むワーキングメモリー

※本特集では換気、手指消毒など感染予防を施し取材しています。

非認知能力を育むワーキングメモリー

《教えてくれたのは》
めばえ国際学園
左)半田 亜子さん

奈良教室長。0歳から小学校3年生までの文字、数などから受験等のクラスまでを担当。元幼稚園・小学校教諭。

右)藤田 規子さん
大阪校に所属。開校時から勤務し30年以上、幼児教育に携わる。教育機関と連携しカリキュラムをくみ、新人育成などを担当。元幼稚園教諭。

 

ワーキングメモリーって?

人とコミュニケーションをとったり、考えたり、決めたりといった社会生活の中で必ず使用される脳が、おでこのあたりにある前頭葉。この脳と関連する機能のひとつがワーキングメモリー。脳のメモ帳でもあり、指揮者のように脳のバランスをとる働きをする。

「作業記憶」とも訳され、何かをしながら何かを覚えておくといった活動全体をうまくやり遂げるために必要となる能力であるが、スピーディに正しい判断をしたり、2つのことを同時に行ったり、集中力を高めたりといった、重要な役割を担っている。それを鍛えるために、めばえ国際学園で行っているのがワーキングメモリークラス。例えば、レストランごっこ。子どもたちが注文された食べ物と数を覚え、その絵を持ってくる。そういったものは出す間だけ正確に覚えて、後は忘れて良いもの。

このように楽しみながらワーキングメモリーを鍛えていくことで、前頭葉を刺激し、その結果として社会で生きていく必要な力が培われるという。

非認知能力を育むワーキングメモリー

非認知能力を育むワーキングメモリー

生きていくのに必要な能力

記憶力や読み書き、数を数えられるなど測定評価できる能力「認知能力」と、好奇心ややる気、自制心や粘り強さ、協調性や共感といった目に見えない力「非認知能力」は、どちらも大切。なぜなら自分で考え主体的に行動できる自立性、他者と自分をどちらも大事にしながら、共同性と個性とのバランスを取ることができる社会性を育むには、両方の力をバランスよく高めていくことが重要となってくる。

前頭葉の働きは社会的な行動を支えているという。そのため、前頭葉を損傷すると社会的な生活が困難になることが知られている。ワーキングメモリーが向上すると、前頭葉が発達し、認知能力だけでなく、非認知能力に関わる能力までもが高まることによって、自立性や社会性を育むことにつながるという。

前述のようなレストランごっこは、暗記力や記憶力向上につながることもあるが、それはあくまで副産物。大事な目的は「生きる力」を育てること。

非認知能力を育むワーキングメモリー

9歳頃までは色んなことを吸収しやすい。
その間に親ができること。

子どもの本質を見てあげて、どういうところを伸ばしてあげたいかを考えてほしいと半田先生は言う。「子どもは親が思っている以上に、いろんな力を身につけて育っていきます。楽しめる環境を作ってあげてください。小学校3年生くらいまでの子どもは、遊び感覚にすれば、たくさんのことを吸収します。

ワーキングメモリーを鍛えるといっても、テストや問題で分かるものではないので、すぐには変化がわからないかもしれません。でも、自分をコントールする力と人と関わる力や表現する力が育ちます。また、子どもをいっぱい褒めて認めてあげると自信がついて、多様な意見を受け入れながら、自分の考えを表現していける子になりますよ」。

 

家庭できるワーキングメモリーの鍛え方

お家でのお手伝いで…

例えば食卓に「お皿、コップ、お箸を持っていって」と複数のお願いをする。年齢によって脳の発達が違うので、3歳で3つ、4歳で4つ、5歳で5つ…といったようにすると、子どもたちは覚えやすい。

車に乗っているときに…

「前の車のナンバープレートの数を覚えてみよう」とゲーム感覚でしてみる。覚えられたら、その逆から言えるかチャレンジ。

POINT
クイズ形式で親も一緒にすると子どもは楽しんでする。すると、ドーパミンが出て脳に定着しやすくなる。出来たら褒めて楽しませる。また、体を動かしながらすると脳に刺激となり効果的。

非認知能力を育むワーキングメモリー

取材協力
めばえ国際学園

35年前に生駒市で開校され、現在、大阪校、奈良校で開校中。子どもの可能性を広げる幼児教育の教室。教育の基本は自立性と社会性のある子どもたちを育むこと。「しつけ」と「知能開発」を軸に、大学や教育機関と協力しながら脳科学を活かした教育プログラムを開発。文字、数、図形、ワーキングメモリークラスを開設。
>> オフィシャルサイト