特集
子どもたちと一緒に奈良の山を探検!
2021年8月31日
約500年前から脈々と受け継がれてきた奈良の林業。
人の手が入ることで守られてきた奈良の山で、森林の役割や木の大切さを学んできました!
《奈良の木について教えてくれたのは》
黒滝村森林組合さん
(左)野口浩司さん、(右)久喜要さん
林業が盛んな黒滝村にて山の管理、特殊伐採など山林作業全般に従事。また次世代へ美しい山を残すための、森の担い手づくりにも取り組んでいる。
黒滝村役場
カウンターやパーテーションをすべて木質化した黒滝村役場。ここで使われている木材はすべて、黒滝村産の杉材。実際に触れることで、奈良の木の良さを体感できる。
《奈良の木を一緒に学んだのは》
榊本さんファミリー
葛城市で「榊本工務店」を営む榊本さんは、木を扱う一級建築士。今回、黒滝村の森に入り実際に山に植わっている木に触れたことで改めて木の偉大さと、丁寧に扱うことの大切さを実感されていた。
安井さんファミリー
植物の特性を活かし、一般住宅や寺院などの庭を設計施工する庭師「庭想人」の安井さん。黒滝村で林業の仕事を目の当たりにし、自然との共存の大切さを再認識されていた。
奈良の木って何?
およそ500年もの歴史を誇る、奈良県の林業。100年以上も前の人が植えた木々を現代まで受け継ぎ、大きく育て、そして次の世代へとつないでいく。長い年月をかけ、何代にもわたって大切に育てられているのが奈良の木でもある。
間伐することで森に光が入り、木は大きく育っていく。数十年前、数百年前に植えられた木が今も見られるのは、人が山に入り管理し続けているからこそ。
大きくまっすぐ伸びる杉の木。山を守る人がいるからこそ、強くて美しい木が育つ。
間伐した木や朽ちた木にもやがて苔が生え、新しい命が芽吹きだす。豊かな森は、長い年月をかけてつくり上げられていく。
奈良の木ってどうやって育てられているの?
健全な山を維持するために必要なのが、間伐。間伐とは、森林の混み具合に応じて樹木の一部を伐採し、残った木の成長を促す作業のこと。黒滝村でも森林組合の方々が定期的に山に入り、間伐をしていく。どの木を残していくのかは、山全体を見て決めていく。間伐することで森に日光が入り、残された木は大きく育っていく。世代を超え育てられた奈良の木は、住宅用木材や家具の材料として市場へと出回っていく。しかし山は、木をつくるためだけにあるのではない。木を植えることで山は強くなり、地すべりや洪水といった自然災害を防ぐ役割も果たしていく。つまり山を維持管理することは、地域を守る仕事ともいえる。
山全体を見て、伐採する木を決めていく。
一つの山に4~5人で入り作業を行う。
土に浸み込んだ水は森林土壌を通過することで徐々に浄化され、私たちの飲み水として循環されていく。
間伐することで、森に光が差し込む。
親子で間伐を間近で体験!
奈良の木を見て、触れて、学んで、どう思った?
森の中にいると気持ちがいいな~って思いました。木の皮を剥いたりするのも初めて見て、とっても楽しかったです。木や森、虫など生きているものを大切にしていきたいです。
山に入って大きな木に触れることができて、とても良かったです。実際に木を切る体験もして楽しかった!木の年輪を見れば、その木が何歳なのかも知れて勉強になりました。
森林の4機能
生物多様性保全機能
・多様な動植物の生育・生息の場を提供
森林資源生産機能
・木材やきのこ、きれいな水を供給
・二酸化炭素を吸収し、炭素を貯蔵することにより地球温暖化を防止
レクリエーション機能
・景観の保全や教育・芸術の場を提供
・健康の維持・増進やレクリエーション活動の場の提供
防災機能
・木の根が土砂や岩石などを固定して、土砂の崩壊を防止
・降雨を地下に蓄え、少しずつ流すことにより洪水を緩和
10月は「奈良の木づかい運動推進月間」
木づかいで笑顔がつながる
10月は木材を使うこと(=木づかい)を推進する「奈良の木づかい運動推進月間」。木を使うことで、「植える、育てる、伐る、使う」という森林のサイクルが保たれます。奈良の森林を次の世代へつなげるため、「奈良の木づかい」始めてみませんか?
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テーブルサッカーゲーム
(製作協力/esora)
カホン
(製作協力/木の音lab KIWAMI)
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