【子育てコラム】モリノコトノハと、ちいさなあそび_あそびの本質って?篇
2025年3月3日
こんにちは、アートコミュニティもりのいりぐち主宰の森野ゆかりです。
「もりのいりぐち」で子どもたちと一緒にいると、ふいにとびこんでくる言葉。
枝に小さくぶら下がったような、でも、とてもキラキラとしたコトノハたちは私の宝物です。
そんな宝物のような言葉たち。今回は羽休めでの工作中の一言です。
■モリノコトノハ「なんにも考えてない、どうなるかわかんないよ」
先日「もりのいりぐちで羽休め」で粘土あそびをしました。
冬場の粘土はずっしりとした冷たさ。
袋から出すときも、小さくちぎるときも、丸くするときも、
手がかじかみます(粘土は暑いときに限る!)。
私は粘土あそびからは早々に撤退。
もう一つ用意してきていた毛糸の手織りあそびに取り組みました。

大人たちは毛糸のやわらかな手触りを味わうなか、
感触あそびが大好きなWちゃんはもくもくと粘土を続けます。
もともと粘土が得意でこれまでの作品の写真もみせてくれていました。
静かに生み出される丸や円柱は大きさに統一感がありうつくしさを感じます。

とてもキレイにつくっているので気になって聞いてみました。
「何を作ってるの?」
するとこう応えます。
「なんにも考えてない、どうなるかわかんないよ」。
この言葉を聞いたときには「そうなんだねー」と返事をしましたが、
改めて考えてみると「あそび」の本質ってそれなんじゃないかと気づきました。

目の前のものにおわりを作らず、上手く作ろうとせず、ただ手を動かす。
体を慣らすように、心のままに進んでみる。
その作業の先に作りたいものや、ほしいカタチは見えてくるかもしれません。
しかし「好き」にはそんなことおかまいなしに向き合ってしまう。
そんな解釈ができるんじゃないかと、はっとしたのです。
思えば子どもの時。答えなんて求めずに絵を描いていたし、
友だちと神社で日が暮れるまであそんでいました。
その経験が伏線となり、今につながっているのかなと思います。
今日も明日も。今年始めたへたくそな編み物や、長年やっているいたずら書きや、
だれかと過ごす時間を実になるか考えもせずに楽しみたいと思いました。
■ちいさなあそび「毛糸の手織り機」

★材料:好きな毛糸、段ボール、ハサミ、定規、、セロハンテープ、トイレットペーパーの芯
★作り方:段ボールの上下に1cm間隔で切れ目をいれます。
裏に毛糸の端をテープでとめて、段ボールの切れ目にさしこむように巻いていき、
巻き終わりもテープでとめます(これが縦糸)。
トイレットペーパーの芯などに好きな毛糸をあらかじめ長めに巻き取り、
縦糸に交互に通していきます。
★楽しみ方:コースターやぬいぐるみの座布団などに使えるかもしれませんが、
用途を定めずに工程を楽しんでいただくのが一番な気がします。
額などに納めてもかわいいかもしれません。園児さんなどでも挑戦できるかなと思います。
【もりのいりぐちで羽休め:参加者募集中】
活動日:主に第2・第4水曜日の10:00~12:00
対象:学校に行きにくさを感じている小中学生とその保護者
料金:1人2,000円(ご家族2人3,000円)
会場:アーティスト・イン・レジデンス
『SPACE DEPARTMENT』
奈良市平松1丁目27-12
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(近鉄尼ヶ辻駅徒歩10分)
・下記Facebookからもお気軽にお問合せください。
【
コラム執筆者】
森野ゆかり
東京の広告代理店でデザイナーを経験。写真と似顔絵とデザインが現在の主な仕事。デジタルとアナログをいったりきたりしながら、2人の子どもとアートな暮らしを模索中。
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