【子育てコラム】変わるPTA。問われる存在意義
2022年5月1日
「PTAへの自由加入の徹底で、会員が1/3に」
在宅ワークのコーディネーターをしている栗本です。
4月の半ばごろ、娘の中学校で、新学年になって初めての懇談会が行われました。この日の懇談会のテーマは、ずばり「PTA役員決め」。
長男の幼稚園の頃からずっとPTAには加入していて、「やらされている」気持ちが強い印象だったのですが、娘の中学校では、PTA改革があったようで、いろいろ仕組みが変わっていました。
まず、「PTAには参加しない自由」が実行されていました。もともと、PTAの参加は自由なのです。でも、「それは名目上のことで暗黙の了解という形でPTAへの加入は必須」的な同調圧力が強かったのが上の子ども達が通っていた頃。おそらくその時のPTAへの加入率は90%以上あったはずです。
PTAとはParent Teacher Associationの略です。親と先生による団体で、教育の振興及び児童生徒の健全な発達を目的とした活動をしています。
娘の学校では、任意加入を徹底したことで、クラスの2/3が「PTAに加入しない」という選択をしていました。そして残りの1/3のうち半分が欠席のため、懇談会への出席者は6人でした。
PTAは、任意加入の徹底で「やらされている」のではなく、「やりたい」と思う人が、自主的に参加する組織に変わっていました。
ベルマーク係や講演会企画など、役員の仕事の一部としてあったものは、廃止され、立候補制になっていました。その時にやりたい人を募り、やりたい人がやるというスタンスです。
やりたい人が一人もいない活動は、必要とされていない活動ということになりますよね。今後は廃止されていくことになるのではないでしょうか。
先生とPTAの会員をつなぐのが、「クラス役員」ということになります。懇談会では、このクラス役員だけを決めました。活動内容を聞いていると、かなりスリムになり、年間で4、5回の出席でいいようです。しかも、マニュアルが作成されており、初めての人でも活動がわかるようになっていました。
クラス役員を何人にするかも自分たちで決めます。「自分たちで決める」というのは、母親世代は苦手ですね。話し合いの場では、意見が、なかなか出てこないです。
結局、一人だと負担が大きいので、二人ですることになりました。私は、娘が最後の義務教育なので、20年以上お世話になった意味も込めて立候補しました。もう一人のお母さんも立候補でさくっと決まりましたよ。
PTAがない学校も増えてきているようです。なくなった場合、地域や親との調整で、先生達の負担が増えてしまいそうです。子どものことに集中してもらうために、PTAはあった方がいいようにも思いますが、改善すべきところはたくさんあると思います。
個人的にPTAには、楽しく子どものことや学校のことをざっくばらんに話ができるコミュニケーションの場であってほしいなと思います。
私たち親世代は、自分の意見を言ったり、議論をしたりが苦手です。でも、子ども達が育つ未来は、変化が激しく、私たちが当たり前だと思っていたことが、当たり前じゃないかもしれないのです。
議論をして当たり前を疑い、良い方向に改善していく力をつけることは、仕事をする上でも求められる重要なスキルです。
【コラム執筆者】
栗本恭子
「地域での仕事」を創る人。ママと企業を繋ぎます。東京都生まれの静岡育ち。18歳〜奈良。LINEで募集中のプロジェクトやスキルアップネタを発信中。気軽にご相談ください。
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