【子育てコラム】いろいろやるのは悪いこと?
2022年6月1日
「集中力がなくて継続した努力ができないってダメなのかな?」
在宅ワークのコーディネーターをしている栗本です。
最近の子育てでこんなこと言われて焦ったことはありませんか?
「好きなこと、夢中になるものを見つけてあげましょう」
世の中には、自分の好きなことをとことん追求して、専門家として活躍している人たちがいます。その人たちは、最初は周りに理解されないけれど、好きを貫いて、驚くような成果を上げた人として、ドラマのように紹介され注目を浴びます。
「自分の子どもにも何か特別な才能があるかもしれない」と、一度ぐらい考えたことはないですか?私もそんな風に思っていました。
だから、一生懸命子どもたちの好きなことを探して、少しでも興味持ったらもっと専門的に学ばせようとしました。
でも、子どもは飽きるんです。好きなことがコロコロ変わるし、興味もどんどん移り変わっていく。そんな子どもを見て私は焦ってイライラします。
「このままでは、ろくな大人にならない。もっと私がちゃんと教育しなきゃ」って。
なんで、私がこんなに焦って子どもに何かになってもらいたかったのか、今ならわかります。
その時、私は自分に自信がなかったのです。世間的にすごいと言われる子どもに育てることで、自分の自信にしたかったのかもしれません。そして、子どもが何者かになることが、子どもの幸せだと思っていたのかもしれません。
私は、昔から勉強はできないし、コツコツ一つのことに集中して努力をすることがとても苦手でした。次から次へと興味が移り、なんでも手を出すけど、すべて中途半端で終わる子ども。結局、何一つ達成感を得ることもないまま、懺悔と後悔の念を抱えてしまい、自分に自信を持つことができないままママになりました。
「器用貧乏」
なんでもできるけど、突出して何かができるわけでない。まさに私自身を体現したような言葉です。日本ではあまりいいイメージで使われていません。
最近知ったのですが、海外では、私のような人を「マルチポテンシャルライト」と言うそうです。
エミリー・ワプニック氏が名付けたこの言葉は、マルチ(multi: 複数の)+ポテンシャル(potential: 潜在能力)+アイト(-ite:人)から成り立っています。
エミリーは、「何か一つに絞りこめない人なのではなく、様々な可能性を持った人」とネガティブなセルフイメージを逆転させ、その人らしさを100%生かす言葉として創ったそうです。
一つのことを極められない自分を恥じて、子どもたちは、そうならないように一生懸命に教育しようと思ったけど、その言葉を知って、今は人よりも好奇心が強くて広く浅く物事を知っていることが、自分の特性だと認識しました。その特性が今の仕事に繋がり、仕事をしていく中で自信に変わりました。私は、子ども達に私の意見を押しつけなくなりました。
先日、娘が
「お母さん、うちってみんな変わっているよね。」
と言いました。ちょっと前の私だったら「変わっている」という言葉は、とても怖かったと思います。
でも、今は、変わっているという言葉をプラスイメージの言葉として、受け入れることができます。少し誇らしい気持ちさえ感じながら私は
「そうだね。」
と答えました。
【コラム執筆者】
栗本恭子
「地域での仕事」を創る人。ママと企業を繋ぎます。東京都生まれの静岡育ち。18歳〜奈良。LINEで募集中のプロジェクトやスキルアップネタを発信中。気軽にご相談ください。
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