【子育てコラム】親を運転席 支援者は助手席に
2022年7月1日
親を運転席に
平群町在住の赤松邦子です。 〝使命感のあるおせっかい〞で子育て支援活動を始めて25年が過ぎました。
25年前に始めた母親支援
みんなが見守るよ
突然ですが「こんな場面に遭遇したら…」イメージトレーニングです。 にわかの大雨に幼い子どもを抱っこしながら右往左往のママ。そこに通りかかった傘をさしたあなたは何を思いますか? 「天気予報を見なかったの?」 「もう少し先にコンビニあるけどなあ」 「傘を手渡して自分は走ればいいかな」 「見なかったことにしよう」…
親が親として育つ支援
支援者がお手本をみせる
現代の子育ては酸素の薄い富士山頂で子 育てをしているようなもの(見本不足)、若葉マークで高速道路を走っているようなもの(経験不足)とたとえる子育て支援研究者もいます。娘たちが小学生になった25年ほど前、私が身近で感じていた乳幼児を育てる母親への憂いは受講した数々の講座で私個人の志向だけではないということを確信し、活動の後押しになりました。 〝無いなら創っちゃおう!!〞をコンセプトに「託児グループの立ち上げ」「母親同士の交流を生む仕掛け」「母親のエンパワメント支援」など、状況の改善・啓発など具体的な支援活動の始動です。そして、人とのつながり活動の中でいつのまにか置き去りにした母親の顔以外の自分を取り戻していくのです。支援を受けながらこうして元気になった母親は子育てにも自信を持ち始め、次に助ける人になり得るのです。母親の自律を仕掛けていくことで私自身も社会的効力感を得ながら子育て支援活動に生きがいを持ちました。
支援者は眉間のシワにも深呼吸を!
「朝まで眠りたい」 「冷めないうちに食べたい」 「自分の時間も欲しい」 「誰か大人と話したい」… わずかな願いも母親という立場では〝ワガママ〞と映るのでしょうか?
相合い傘でホッとタイム
相合い傘で行きましょう
さて、冒頭の母子に私の選択は「雨のあたらない所まで相合い傘で行きましょう」です。子育て支援活動をはじめて25年が過ぎましたが、支援のあり方はずっとこのイメージです。無関心ではなく、かといって子育ての肩代わりをするでもなく、ましてや母子を濡らす雨をやませる力など無いことを自身に言い聞かせて・・・
帰路、雨宿りの軒下にまだ母子がとどまっていたら、何と声をかけましょうかね。
<気づいたときが 変わりどき>ですよ。
【コラム執筆者】
赤松邦子
1959年生まれ 孫二人
NPO法人パパちから応援隊代表
奈良県こども子育て応援県民会議 会長
なら子育て応援団 団長
2010年 母子保健奨励賞
2019年 あしたの奈良 表彰
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