【子育てコラム】おもしろき絵の兄妹差
2022年11月1日
こんにちは、アートコミュニティもりのいりぐち主宰の森野ゆかりです。
先日、「しるしつけてー」と言いながら息子が音読カードを持ってきました。サインをして何気なく表紙を見たら美しくデザインされたようなタイトル文字が目にとまりました。こういった絵柄はとても好きです。
そういえば、我が家の11歳男子と9歳女子の絵のモチーフやクオリティはまるでちがいます。それまでにもなんとなくちがいは感じていたのですが、まとめてみたら本当にくっきりとちがう。どういったものを描いていて、なんで異なるのか。それぞれの視点を考えてみました。
■兄
小さなころから乗り物を横向きで描くことがすきでした。
モチーフはほぼ乗り物。電車、車、戦闘機、戦車。それぞれの時代に自分が一番すきな乗り物を図案化したような見え方で同じものをいくつもいくつも描いていました。アンパンマンのダダンダンが大好きな時代もありました。
制作中はあまりしゃべらない。集中しているのか、自分が満足しているのか謎ですが、ひとりでどんどんすすめます。お手本もほとんど欲しがらず、自分の中から形が出てくるようです。
人や動物はほとんど表現されません。「おとうさんとかおかあさんもその電車に乗せてみて」とリクエストすると、さらっと簡単に描きこみます。
■妹
兄とはまったく対照的に人の絵を好みます。
好きなキャラクターにオリジナルの服を着せたり、ポーズをとらせてみたりと自分なりに表現しようとします。そのため、時にお手本が必要になります。「●●を検索して~」と何度もせがまれました。
描いている途中には何度も話かけてきます。検索してほしい画像があるときにはもちろんですが、「どの色がいいかなぁ」「このポーズはどうやって描くの?」「おかあさんもかいてよ」「動画でやってたあのやり方で一緒にあそぼう」。。。それはそれはたくさんおしゃべりします。かと思うと、「見ないで!」と急いで隠したりもするので面白いなぁと思います。
乗り物はまったく描きません。興味がないのです。
性差の話はあまり好きではありませんが、おもちゃやあそびに好みがあるように、アウトプットされる絵にも、制作途中にもどうやら男女の差が出ているように思えてなりません。もりのいりぐちで男の子や女の子が描く絵をみていても、おおよそそのように感じます。日々興味があること、気になっていることが自然に手を動かしていくのでしょう。
きっと同じアニメや映画をみていても、兄は乗り物の種類や構造、妹は登場人物の表情や服装をそれぞれによく見ているんだろうと思います。そういえば一緒に散歩をしていると、兄は「あの車かっこいいでしょ、一日に二台も見られるなんてすごいよ!」などさらっと言います。妹は「わんちゃんかわいいー」「あの人の服は素敵だね、おかあさんのはひどいけど」などと炸裂です。
どちらの作品も、どちらの視点も本当に好ましいです。
【もりのいりぐちで羽休め】
活動日:主に第2・第4木曜日の10:00~12:00
対象:学校に行きにくさを感じている小中学生とその保護者
料金:1人2,000円
(ご家族2人3,000円)
会場:アーティスト・イン・レジデンス
『SPACE DEPARTMENT』
奈良市平松1丁目27-12
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(近鉄尼ヶ辻駅徒歩10分)
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【コラム執筆者】
森野ゆかり
東京の広告代理店でデザイナーを経験。写真と似顔絵とデザインが現在の主な仕事。デジタルとアナログをいったりきたりしながら、2人の子どもとアートな暮らしを模索中。
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