【子育てコラム】大人が知らない、子どもの力。
2023年5月1日
こんにちは、アートコミュニティもりのいりぐち主宰の森野ゆかりです。
2022年春に本始動した「もりのいりぐちで羽休め」~学校に行くにくさを感じる小中学生と保護者のためのちいさなアートアトリエ~(以下、羽休め)は、開始から約一年。毎回通ってくださる親子や、保護者のみのご参加、子どもさんの様子を見ながら時々来てくださる親子など、様々にご利用いただいています。
今回はその羽休めと地域の交わりから見られた「子どもの力」についてお話します。
2023年1月。大宮地区社会福祉協議会さまがこども食堂の活動に合わせてマルシェを募集しておられました。開催はちょうど春休みの季節で、たくさんの子どもたちがあそびにきてくれる事が予定されるイベントです。
大宮地区社協さまに承諾を得たうえで、羽休めメンバーにマルシェでお店屋さんをしてみないかと持ちかけてみました。学校に行きにくさを感じている子ども達が学校に行っている子ども達のためにお店屋さんをする。果たして乗り気になってくれるだろうか・・・と迷いはありつつも、参加することは彼らの大きな一歩となると信じての提案でした。
その日は少し考えるとの事でしたが、しばらくすると「やってみます!」や「お手伝いならできると思います」とのお返事が。どんなお店をしてみる?と問うと、鉄道好きの9才の男子は「ペーパークラフトならできるかな。。。」とつぶやいてくれました。その言葉をきいて、私の心はとてつもなく高鳴りました。
春休みのマルシェ当日。ペーパークラフト屋さんはご家族でひとつの店舗を切り盛りされました。パワーポイントを使ってオリジナルにデザインを施した電車とおうちのペーパークラフトは、たくさんの子ども達の手によって立体化されていきました。ご両親は「まるで学園祭のようだ」と楽しんでおられました。
また、私のお店を手伝ってくれた8才の女子は、作業工程を一回伝えるとテキパキと手際よくお客さまに手順を伝えてくれました。お母さまも同時に手伝いを体験してくださったのですが「あんな風に人と話をし、何人も同時に相手をすることができることに驚いた」とお話いただきました。
子どもの「できるかもしれない」「やってみようかな」の気持ちに、たくさんの大人たちが反応して成し遂げられたイベント出店。羽休めに集う子ども達も「自分のできるを誰かに伝える力」があることを感じてもらえたのではないかなと思います。そして、地域の包容力にも私はまた安心感や居心地の良さを感じたイベントとなりました。「羽休め」ではこれからも地域と繋がりの持てる活動を模索していきたいと考えています!
【もりのいりぐちで羽休め:参加者募集中】
活動日:主に第2・第4水曜日の10:00~12:00
対象:学校に行きにくさを感じている小中学生とその保護者
料金:1人2,000円
(ご家族2人3,000円)
会場:アーティスト・イン・レジデンス
『SPACE DEPARTMENT』
奈良市平松1丁目27-12
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(近鉄尼ヶ辻駅徒歩10分)
・LINE公式アカウント「もりのいりぐち」
・下記Facebookからもお気軽にお問合せください。
【コラム執筆者】
森野ゆかり
東京の広告代理店でデザイナーを経験。写真と似顔絵とデザインが現在の主な仕事。デジタルとアナログをいったりきたりしながら、2人の子どもとアートな暮らしを模索中。
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