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【子育てコラム】子どもの失敗経験について

2024年8月26日

こんにちは!
子どもの体操や運動あそびの先生をしている、ごんちゃんこと黄金です。

さて今回のテーマは、
子どもの失敗経験についてです。

私は、体操教室で子どもたちに、毎回「失敗はいいこと」と伝えています。
それはなぜか?
「ここでは失敗してもいいんだ」と安心してチャレンジできる空間を作りたいから。

そんなある日、あるレッスンでこんなことがありました。
バランスストーンを並べて、その上を歩くというミッション。
私は、その子に「好きなように並べていいよ!」と伝えました。

すると、大人から見ると絶対に渡れないような間隔で並べていました。

でも、ここでアドバイスはしません。
なぜなら、安心できる環境で「幼少期から」、「何度も」失敗を経験することで、「失敗はいいこと」と身をもって感じてほしいから。

そして渡ってみると、やはり渡れず、転んでしまいました。

その時、その子がぼそっと「いいねん。失敗はいいことやから。」と言いました。
さらに何度かチャレンジした後に、「ちょっと間隔を狭くしよ~!」と自分でバランスストーンの間隔を調整し、無事渡りきることができました。

この数分で、その子は少なくとも
【失敗を成功にするための思考】
「自分が渡れる距離はどのくらいか」というボディイメージの獲得】
を行っています。

失敗はいいこと
心からそう思うことは簡単ではありません。
実際に人間は、失敗から学ぶことは成功から学ぶことより困難なことであると実証されています。

しかし、特に幼少期は「失敗前後」の周囲の人の言葉かけや対応が、子どもの心に大きく影響すると言われています。
エマニュエル・マナロら(2018)によると、子どもたちが失敗から学び、恩恵を受けるためには、
・頑張ればできることが分かっていること
・建設的なフィードバックをもらえること
・フィードバックをしてくれる人が、思いやりのある人やその子にとって尊敬する人であること
・失敗を肯定的に扱う雰囲気のある空間であること
が重要と述べています。

ぜひ何か1つでも意識して、お子さんと向き合ってみていただけたら嬉しいです。
この記事を書きながら、私自身もいま一度意識し直そうと感じた次第です☺

〈参考〉 エマニュエル・マナロら(2018):特集号:思考スキルと創造性の促進における失敗の役割:失敗が学習に有益であることについての新しい知見と洞察,Thinking Skills and Creativity.

【コラム執筆者】
黄金理佐

小学校教諭を経て株式会社codomo「わんぱくキッズ体操教室」コーチに。
奈良市にて、少人数の体操&運動あそび教室「きゃんどるキッズ」主宰。
その他、個別の運動療育なども実施中。